2022.09.14

LSM対談企画
「アソビバ」で語ろう
私たちの野菜のこと

アソビバ店舗前にて対談。左隣の建物が本田食堂

LSM対談企画第3弾は、昨年度下諏訪に誕生した野菜直売所『アソビバ』からお届けします。『アソビバ』オーナーであり『本田食堂』のシェフの本田由剛さんと、アソビバに野菜を届けている『おかげさま農園』さん(茅野市)、『つむぐ農園』さん(塩尻市)に、野菜や農業、アソビバで見たい風景などについて、同世代トークをしていただきました。

本田由剛(ほんだ・ゆうごう)さん。下諏訪のレストラン本田食堂で信州の季節の素材を活かした創作料理に取り組むオーナーシェフであり、隣接する野菜直売所アソビバのオーナー。農園に足を運び、生産者と話しながらメニューを考え出すのが好き。

北村連太郎(きたむら・れんたろう)さん。2018年から蓼科高原でおかげさま農園を営み、農薬を使わず、無化学肥料で育てた野菜を販売。環境に負荷をかけない野菜作りを大切にしている。アソビバには、今はニンニク、冬場にはさまざまな品種のサツマイモを届けている。
五味あや、航(ごみ・あや、わたる)夫妻。2021年から塩尻でつむぐ農園を営む。「自分たちが育てて楽しい気持ちになれる作物を選び、野菜を手に取った人が笑顔に」がモットー。オンラインを活用し、日本全国に野菜を届けている。夫妻が育てる生で食べられる甘いトウモロコシ(フルーツコーン)は絶品。

Q. まず、アソビバとはどんなお店なんですか?

アソビバ店内の様子/写真提供:本田さん

本田さん/諏訪圏近隣の農家さんから仕入れた野菜の直売所で、「自然環境や人に優しい野菜作りに取り組む農家さんを応援したい、そういう農家さんが増えていくといいな」という思いで始めました。僕はレストランをやっているので、自分が料理に使っている野菜はどういう人がどんな思いで作っているのか、どんなふうにおいしいのかということをどんどん発信していけば、環境や人に優しい野菜のファンが増えてくるんじゃないかと思って。そして、その野菜がレストラン隣のアソビバで実際に手に取れるよと。そういう形で、思いをもって野菜を作っている農家さんたちや、自然環境や人に優しい野菜作りにシフトしようとしている農家さんたちを応援したいと思ったんです。例えば、薬を使わずにすべて手で虫を取るのは大変だよね。

北村さん(おかげさま農園)/手間しかないですよ(笑)

本田さん/その手間のところをもっと知ってもらいたいし、そういう人たちの大変な思いがあって、こういう優しくおいしい野菜があるんだっていうことを伝えたい。このお店が「10回に2回くらい、こういう野菜を買ってみよう」と思うきっかけになればいいなって。そして、他にも「こういうお店をやろうかな」って人が出てきたらうれしい。ある農法を否定するんじゃなくて、買う側が考えるきっかけになればという思いでアソビバを作ったんです。あと、いい野菜ってたくさんあるんだけど、これはこっち、あれはこっちって、買い物にすごく時間がかかるんですよ。だから、1か所で買いたいっていうのもあって(笑)。

アソビバ店内には、売っている野菜を使った料理がテイクアウトできる『オドリバデリ』も/写真提供:岩井恵さん

Q. おかげさま農園さん、つむぐ農園さんがアソビバに野菜を届けるようになった経緯は?

北村さん(おかげさま農園)/去年の夏、本田さんと共通の知り合いの方に、本田食堂に連れていってもらったのがきっかけでした。アソビバができるちょっと前ですね。

本田さん/そうだね。アソビバができたのが2021年9月だから。そのときに、野菜直売所を作るからどう?って話したんだよね。

北村さん(おかげさま農園)/そうですね。そんな場所があったらおもしろいだろうなと思ったので、サツマイモができたら連絡しますねって言って、実際に去年の冬にお届けしたんですよね。今は、ニンニクを置いてもらっています。

おかげさま農園のニンニク/写真提供:北村さん

五味あやさん(以下あやさん、つむぐ農園)/私たちが本田さんに初めて会ったのは、まだうちの旦那さんの親元(岡谷)で農業をやっていたときだったよね。下諏訪にマスヤゲストハウスっていうおもしろい場所ができたらしいから見に行ってみようって行ったら、その日たまたま本田さんが料理を出してて。

本田さん/そうそう。僕がまだ自分の店を出す前で、マスヤで不定期イベントをやらせてもらっていたとき。2017年ごろかな。

あやさん(つむぐ農園)/そのとき本田さんと少し話して、その後一度、岡谷の農園を見に来てくれたよね。本田さんが仮店舗でお店を始めてからは、トウモロコシやベビーリーフをお店で使ってもらうようになって。

つむぐ農園のトウモロコシ/写真提供:五味さん

本田さん/2019年に今の本田食堂を始めてからも時々連絡のやり取りはしつつ、去年の暮れに、初めて塩尻の新しい畑を見に行かせてもらったんだよね。

五味航さん(以下航さん、つむぐ農園)/そう。僕たちにも変化があって、2020年に岡谷の農園からは手を引いて、翌年春から塩尻で新規就農していました。うちが冬に作っている、根っこの甘さがウリのホウレンソウを本田さんがすごく気に入ってくれて、使ってもらえることになって。アソビバにも置かせてもらうことになりました。

あやさん(つむぐ農園)/アソビバのことは構想段階から聞いていて、いろいろな人の野菜を買えるような店を個人でやっている方ってあまりいないから、おもしろそうだなと思いました。地域に密着しているところもすごくいいなって。

Q. 普段、みなさんはどこで野菜を販売しているんですか?

北村さん(おかげさま農園)/基本的に家の前で無人販売をしています。あとは、土日のマルシェ。夏の原村の朝市や蓼科湖で販売しています。

あやさん(つむぐ農園)/うちはオンラインがメインで、『ポケットマルシェ』や『食べチョク』といったサイトを利用させてもらって販売しています。今、売り上げの8~9割はオンライン。あとは、飲食店さんへの販売があります。

本田さん/すごく先進的な売り方をしているよね。じゃあ、全国から注文が?

航さん(つむぐ農園)/そうですね。おかげさま農園さんはオンラインはやってますか?

北村さん(おかげさま農園)/僕たちはそういうのに疎くて、オンラインはやってないです。野菜が余ってきたら考えよう思ってるけど、今は対面で売れてるからそれでいいかなって。

あやさん(つむぐ農園)/直接お客さんの顔や反応を見て売るのが一番いいですよね。オンラインだと、相手がどういう表情で買ってるのか分からない。忙しい中でたまたまうちを見つけて買ってくれているのか、それともすごくいろいろ調べてうちを選んで買ってくれているのか・・・そういうことを感じ取るにはオンラインだと限界がありますよね。

本田さん/つむぐ農園さんは、対面で売る機会ってあんまりないですか?

あやさん(つむぐ農園)/イベントに呼ばれて行ったりとか、お付き合いのある方に直接販売したりするくらいですね。うちも自分たちの直売所が欲しいんですけど、まだ新規就農したばかりで手が回ってなくて・・・。

航さん(つむぐ農園)/やっぱり、マルシェとかで売るのって楽しいですもんね。僕たちは、「その野菜を受け取った人が笑顔になれたら」っていう思いでずっとやってて、それを伝えるには対面が一番。

北村さん(おかげさま農園)/買ってくれる方の反応や感想は大きな励みになりますよね。

Q. 買い手の表情や反応を知ることが、農家さんの活力になるんですね。逆に、農業のことをお客さんに知ってもらう機会はあるんですか?

北村さん(おかげさま農園)/うちは、お客さんに畑に来てもらって、農作業をどんどん手伝ってもらうんですよ。土を作ったり苗を植えたりジャガイモを掘ったり。お客さんと一緒にやってる、という感じです。

あやさん(つむぐ農園)/野菜がどういうふうに作られているかが見えると、お客さんも食べるときの気持ちが全然違うと思うんですよね。うちも、農作業を体験したい人を積極的に受け入れていて、会社の研修で来ることもあります。

航さん(つむぐ農園)/農作業にかかわった経験がないと、なかなか分からないことって多いよね。例えばオクラのなり方とかさ。

あやさん(つむぐ農園)/土の上になるのか、下になるのか、とか。

北村さん(おかげさま農園)/苗なのか種なのか、とか。

航さん(つむぐ農園)/お客さんを招き入れて一緒に作業をやると、いろんな発見を共有できて本当に楽しい。畑の状況を知って、そのものを食べてもらうのは、スーパーで買った野菜を食べるのとは全然違うと思うんで。

あやさん(つむぐ農園)/現場で食べるとおいしいもんね~。

本田さん/ほんと、そう! 僕がまだ関東圏にいた頃に、長野県のある畑を訪れて、「これ、服でゴシゴシ拭いて食べてみて」って言われて食べた野菜のうまかったこと! その体験がなかったらこっちに引っ越して来なかっただろうなっていうくらいのインパクトだった。

航さん(つむぐ農園)/春に本田さんがうちに来てくれたとき、野沢菜の菜花をその場でちぎって食べたよね。

本田さん/生ですんごいうまかった。ちゃんと野沢菜の味がするの。

あやさん(つむぐ農園)/あのあと、野沢菜の菜花がうまい!って人気爆発して、すんごい売れたんだよね。

航さん(つむぐ農園)/そんなふうにお客さんとかシェフとかと交流していると、新しい商品が生まれたりするんですよね。これ、エディブルフラワー(食べられる花)になるんじゃない?って言って、菜花とかニンジンの花とかわざわざ咲かせてみたりして、「これ、食べられるわ」って。白菜の菜花が意外とおいしかったなあ。

Q. 両農園さんとも、SNSもうまく活用していますよね。

あやさん(つむぐ農園)/そうですね、SNSはひと通りやってるんですけど、時代がどんどん先に行ってしまって追いつけない感じもある。今って、動画が好まれるじゃないですか。私、動画はちょっと苦手で。

本田さん/おかげさま農園さんはどう?

北村さん(おかげさま農園)/うちは「田植えやりました」とか、「ズッキーニの花が咲きました」とか、そういう日々の様子をアップしてます。

あやさん(つむぐ農園)/うちもそんな感じ。日常ですよね。あと、私の場合は、野菜を見ていてすごく感動するんですよ。ズッキーニの花ってこんなに大きいのみんな知らないだろうなとか、この野菜のこういうところがきれいです、とか。そういうのをみんなに見せたくなるんです。そこから販売につなげていこうということは、今はあまり考えてなくて。

Q. 本田さんはみなさんが作られる野菜を扱う中でどんなことを感じていますか?

本田さん/畑にお邪魔したりして、農家さんと顔を合わす機会に、「この間の野菜をこういうふうに料理した」「お客さんがこんな反応してた」といったことを伝えると、すごく嬉しそうな顔をしてくれるのが僕は嬉しくて。農家さんは畑に張り付いてるから、そういうことを知る機会がなかなかないじゃないですか。そんなつなぎ役になれたらいいなと思っています。あとは、野菜自体の味がいいから、うまい料理を作れてる気になるのもうれしい(笑)

あやさん(つむぐ農園)/農家って、売った先が見えないことが多いんですよね。だから、本田さんが私たちとお客さんとをつないでくれるのはすごくありがたい。作り手の人柄やどういう気持ちで作ってるかということを、お客さんに伝えてくれるのもうれしいし。

航さん(つむぐ農園)/本田さん、アソビバや本田食堂のSNSで、いろんな農家さんの紹介をしてくれてますよね。

本田さん/うん、なかなか書けてないんだけどね。でも、僕が投稿したある農家さんの紹介を見て直売所に買いに行った人がいたっていう話を聞いて、やる価値あるなって思った。

ところでちょっと話が変わるんだけど、僕の場合、せっかくみなさんが作ってくれた野菜をいい状態で使い切れなかったとき、「ああ・・・もったいなことをしてしまった!」ってなるんだけど、出荷できなかった野菜を農家さん自身で食べきれなかった場合、どうしてるの?

航さん(つむぐ農園)/畑の肥やしにします。うちは、新しい場所で農業始めたところだから、その土地にどの野菜が合うかをまだ試してる段階で、作り過ぎちゃったり足りなかったりするんです。今、そこをすり合わせて調整を図っているところで。

本田さん/なるほど。実際、何割くらいが商品として無事出荷できるものなんだろう?

北村さん(おかげさま農園)/それは農家によって全然違うから、なかなか一概に言えないんですよね。

あやさん(つむぐ農園)/作ってる品目にもよるしね。いろいろ予想して作付けを計画するけど、やっぱり計画通りにいかないことも多いし、気候も変わってくるし。

北村さん(おかげさま農園)/今年は梅雨が明けるのが早かったですもんね。

航さん(つむぐ農園)/そう! 6月にこんなに暑くなると思ってなかったから、7月まで採れる予定でまいた物が、一気に終わっちゃったよね・・・。

あやさん(つむぐ農園)/確かに、野菜を買う側からしたら買った物を使い切れないと罪悪感があるかもしれないんだけど、うちとしては、品質が落ちた物を出荷するより、より良い野菜を作るための畑の肥やしにしたほうがいい、という感覚かな。

本田さん/ふむふむ。おかげさま農園さんはどう?

北村さん(おかげさま農園)/うちはあまりロスが出ないんです。あと、種も取っているので、とう立ちしたら種用に残しています。直売所に出した物が売れ残って、自分たちでも食べきれなかったらごめんなさいってすることもあるけど、今のところそういう状況になることは少ないです。ズッキーニは切って冷凍してストックしたり。

※植物が花を咲かせたりつぼみを付けたりすること。

本田さん/解凍するとどういう感じになるの? ビチャビチャになる? 

北村さん(おかげさま農園)/半解凍のまま調理できますよ。炒めたり、味噌汁に入れたり。

Q. 両農園さんそれぞれの栽培スタイルを教えてください。

あやさん(つむぐ農園)/うちは慣行(かんこう)栽培なんです。農薬も化学肥料も使ってますよっていう、いわゆる日本従来の栽培方法。野菜が病気になった場合とか、必要なときには薬を使うというスタンスでやっています。もちろん、薬を使うときは種類や濃度をいろいろ調べて、慎重に使用しています。

航さん(つむぐ農園)/僕らの子どもたちが畑で野菜を採って、パッと洗って食べられるくらいのものを作ろうと思ってやっているので、やっぱり変な物は使いたくない。安全だと思える物しか使わないようにしています。

あやさん(つむぐ農園)/例えば、有機でも使える農薬やハーブを使うとか。畑の虫を弾く物はすべて“農薬”とされるんです。だから、酢やアブラムシを食べてくれるテントウムシも、厳密に言えば農薬になる。

本田さん/そうなんだ! 一方で、おかげさま農園さんは農薬を使っていないんだよね。

北村さん(おかげさま農園)/そうですね。農薬、化学肥料、動物性肥料は使用していません。肥料は米ぬか発酵肥料を使って、温床を土に入れる、というような有機物を入れた栽培をしています。ただ、有機JAS認証は取っていません。

※有機JAS認証・・・JAS法に基づき、「有機JAS規格」に適合した生産が行われているかどうかを第3者機関が検査し、認証された事業に「有機JASマーク」の使用を認める制度。

あやさん(つむぐ農園)/認証を取るための審査が結構厳しいんですよね。認証を取ってないと、「有機〇〇」「無農薬〇〇」って謳ってはいけません、ってなってるし。

北村さん(おかげさま農園)/そうなんですよね。

本田さん/買い手からすると、そういう制度があることや、認証のある・なしの違いはよく分からないけどね。

航さん(つむぐ農園)/最近は「減農薬」っていうのもありますよね。農薬何パーセントの濃さが基準なのかっていうのが行政区によって違うからややこしい。うちは農薬をなるべく減らしてやっているけど、「減農薬」って書くと「長野県の基準の何割減なんですか?」って細かくて・・・。日々、野菜の手入れで精一杯でそこまで手が回らないので、もう、「うちは慣行栽培です」ということでやってます。

Q. 2つの農園さんのお話を伺ってきましたが、売り方も栽培方法も全然違いますよね。
いろんな農園さんのそういう背景を知ると、野菜を買う側ももっとおもしろくなるのかもしれません。
いろいろな作られ方をしたバラエティに富んだ野菜があるアソビバが、そういう楽しみをもたらす場にもなっていきそうですね。

本田さん/そうですね。最初にも言ったように、ある農法や農薬を使うことを否定しているわけではなくて、例えばつむぐ農園さんが「子どもの健康を思ってなるべく農薬を使う量を減らしている」と言っていたような、“思い”の部分にフォーカスしたいと思うんです。

あやさん(つむぐ農園)/薬を使わずに栽培することに力点を置いている農家さんも、安全な消毒をこまめにすることできれいな野菜を作ってロスなく出荷することを重視している農家さんも、どちらも素晴らしいって思うんです。そして、うちはうちで自分たちの思うように野菜を作る。それぞれに、それをいいと思う人が買ってくれればいいですよね。

北村さん(おかげさま農園)/お客さんがアソビバのような所で、自分の感覚に合う物を選んでくれたらいいですよね。いろんな中からチョイスできるのがいいんじゃないかな。僕らがやっているようなスタイルの農家さんばっかりになっちゃうと、うちの農園が立ってこなくなっちゃうし(笑)

本田さん/あははは! 結局、作っている人のキャラクターに行き着くと思うんだよなあ。

これはどの業界にも言えることで、料理の世界もそうだけど、これからは柔軟に対応できるかどうか、人との繋がりを大事にできるかどうかっていうところがポイントになってくるんじゃないかな。ストーリーみたいなものを求められてくると思うしね。時代によって流行りはあるだろうけど。

航さん(つむぐ農園)/いろんな農家さんのいろんな考えを知って、「じゃあ、この食材をできるだけ無駄にしないようにこんなふうに使おう」って感じてもらえたらいいよね。

本田さん/ところでみんな、就農する前は何してたの?

航さん(つむぐ農園)/僕はトラックの運転をしたり、ガソリンスタンドで働いたり。ファミリーレストランの厨房にいたこともありました。

あやさん(つむぐ農園)/私は埼玉にいて、アパレル業界で働いていました。

北村さん(おかげさま農園)/僕は高校を卒業してから和食の世界に入って、20代はバイクで6~7年かけて日本を2周半くらいしたんです。その道中、人手が足りない飲食店で雇ってもらったりしながら放浪してました。

本田さん/僕も旅人だった。

北村さん(おかげさま農園)/今日はフットワークが軽い人が集まりましたね(笑)

あやさん(つむぐ農園)/他の業種で経験したことって、結構農業でも役立つんですよね。

航さん(つむぐ農園)/商品の売り方や野菜のパッケージングは、そういうセンスをアパレル業界で磨いてきた妻にお任せです。

あやさん(つむぐ農園)/今、気候もどんどん変わるし、野菜の品種も新しいのが続々出てくるから、「農業ってこうあるべき」っていうような考えに縛られていると前に進めない。フットワーク軽くないとね。新しいことをどんどんやっていきたいし、人と違うことをやりたいっていつも思っています。

北村さん(おかげさま農園)/農業やってて、全部が大変だけど、全部が大変じゃない。全部おもしろいんですよ。ネガティブ要素はない。あ、水やりだけは、雨が降ればやらなくてもいい作業なのになーって思っちゃいますけど(笑)

航さん(つむぐ農園)/楽しいから続けられますよね。

Q.フットワークの軽いみなさんが集まれば、何かおもしろいことができそう!

本田さん/いつか、マルシェができたらいいなあって思ってるんだよね。アソビバの野菜の生産者さんたちに来てもらって、お客さんとやり取りをしながら野菜を売ったり買ったりするの。

あやさん(つむぐ農園)/それ楽しそう! この野菜ってこんなにおいしいよっていうのが、その場で体験できるとさらにいいね。

航さん(つむぐ農園)/夏だったら、うちはトウモロコシにスプレーで醤油をさっと吹きかけて、バーナーで炙る炙りトウモロコシを振る舞ったりしてるから、マルシェでそれをやりたいな。

本田さん/うまそう! 大きい焼き台を用意しておいて、みなさん炭火で自由に焼いちゃってくださいねっていうのもいいよね。

北村さん(おかげさま農園)/夏だったらうちは焼き枝豆。秋だったら焼き芋かな。

本田さん/通り沿いにザーッといろんな農家さんがお店を出して、マルシェをやる光景を見てみたい。子どもたちにも楽しんでもらえるような企画をやりたいな。大人もお酒を楽しめたり。

あやさん(つむぐ農園)/やろう! 決定!

みなさん/決定!

本田さん/楽しいことに参加していたら、知らず知らずのうちに何かが進んでた――『アソビバ』って名付けたのは、まさにそういうことなんだよね。「こうしなきゃ」「守らなきゃ」「考えなきゃ」ってなると、なかなか続いていかないけど、楽しいことは続きやすいもんね。そしてそんな楽しい気分の中で、例えば「実はこういうこだわりをもってこの野菜作ってるんですよ」といったことが1つでも伝われば、「明日もこういう野菜を買おうかな」ってなっちゃうかもしれないよね!

インタビュアー兼ライター/中野明子 撮影/いわさきあや

取材場所/アソビバ(下諏訪) (この記事は2022年6月時点の内容です)

店舗情報

アソビバ
住所:長野県諏訪郡下諏訪町広瀬町5383
TEL:07085944896
営業時間:
日~水11:30~18:00
木~土11:30-20:00
10月末まで無休営業
Instagram:@asobiba0923
Facebook :アソビバ -野菜の直売所-
※オドリバデリは月火水が定休
※月~水は本田食堂がデリ担当
※下諏訪駅から徒歩3分。近くに下諏訪町友之町駐車場があり。

おかげさま農園
住所:長野県茅野市豊平4734-7897
Instagram:@okagesamanouen
※直売所あり

つむぐ農園
住所:長野県塩尻市片丘10671−12
お問い合わせ:tsumugunouen@gmail.com
Instagram:@ayagomi53
Facebook:信州塩尻 つむぐ農園
Twitter:@ayagomi53 
つむぐ農園の野菜が購入できるサイト:
ポケットマルシェ https://poke-m.com/producers/11785
食べチョク https://www.tabechoku.com/producers/20624
産直アウル https://owl-food.com/sellers/3004

OTHER ARTICLES